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【大正の1円は今いくら?】1銭・10円・100円の価値も物価・米価・給料で換算【出典まとめ】

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この記事は、YouTube動画「大正の1円は今いくら?」の補足記事です。

動画では時間の都合上お伝えしきれなかった出典情報や参考資料、そして本編で触れきれなかった補足を、こちらにまとめました。「大正時代のお金の価値をもっと調べたい」「引用元を確認したい」という方は、ぜひご活用ください。

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動画の内容(かんたんまとめ)

「大正の1円は今いくら?」という疑問に対して、答えは1つではないことを解説した動画です。日本銀行も国立国会図書館も「昔のお金を単純に換算することはできない」としており、動画では3つのものさし(企業物価指数・米価・給料)を使って、大正の1円を幅をもって換算しました。

ものさし大正の1円 ≒ 今の…出典
企業物価指数(大正元年〜15年)約540〜1,500円日本銀行「戦前基準指数」(令和7年=912.9)
米価(白米10kg・東京)約1,400〜4,600円戦後昭和史(原典:大蔵省調査)
給料(巡査の月給)約4,900〜14,700円新居浜市立図書館「値段史年表」

大正時代はわずか15年ですが、第一次世界大戦の好景気・米騒動・関東大震災で物価がジェットコースターのように動きました。そのため同じ「1円」でも、大正のいつかによって価値が大きく変わります。

※数値はすべて概算です。朝ドラ『ブラッサム』の宇野千代の金額の換算は動画本編でくわしく解説しています。1銭・10銭・10円・100円・1,000円の一覧表は、この記事の後半「動画で触れなかった補足情報」でもまとめています。

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この動画で使用した出典・参考資料

この記事でご紹介する数字は、すべて下記の資料をもとにしています。動画で引用した順にまとめました。

「昔のお金は単純に換算できない」——その理由

ものさし① 企業物価指数(日本銀行)

日本銀行「企業物価指数 戦前基準指数」(一次資料・公的機関)より。基準は昭和9〜11年平均=1です。

年指数大正の1円 ≒ 今の
大正元年(1912)0.646約1,400円
大正3年(1914)0.618約1,480円
大正6年(1917)0.951約960円
大正7年(1918)1.246約730円
大正9年(1920)1.678約540円
大正11年(1923)1.266約720円
大正15年(1926)1.157約790円

換算式は「912.9 ÷ その年の指数」です。912.9は日本銀行が公表している令和7年(2025年)の年平均値で、動画ではこれを基準にしました。同じ「1円」でも、大正元年と大正9年では約2.6倍の開きがあります。

ものさし② 米の値段

  • 戦後昭和史「米価の推移」(原典:大蔵省調査/二次資料) 動画では東京の白米10kgの値段(大正元年 約1円70銭 〜 大正9年 約5円60銭)を参照し、現在の米価と比較して大正の1円を約1,400〜4,600円と換算しています。

ものさし③ 給料(巡査の月給)

  • 新居浜市立図書館「値段史年表」(一次資料・公的機関) 巡査の月給は、大正元年(1912)15円 → 大正7年(1918)18円 → 大正8年(1919)20円 → 大正9年(1920)45円と推移しています(同PDFの巡査の列。大正6年・大正14年は数値の記載がありません)。

現在の巡査の初任給(東京都・令和7年4月1日=226,000円)と単純に比べると、大正の1円はおおよそ5,000〜15,000円に相当します。動画ではこれを約4,900〜14,700円として紹介しています。

朝ドラ『ブラッサム』宇野千代の金額について

  • 宇野千代生家「宇野千代について」(一次資料に近い・公的/企業サイト) 代用教員時代の月給8円、上京後の燕楽軒での18日間・チップ50銭などのエピソードの出典です。
  • Wikipedia「宇野千代」(二次資料) 生没年(1897年11月28日生〜1996年6月10日没)、『時事新報』懸賞『脂粉の顔』一等・賞金200円、『中央公論』『墓を発く』の原稿料366円などを確認しました。
  • Koubo 文芸公募百年史 Part6(二次資料) 『萬朝報』の懸賞小説(週1回・賞金10円)の仕組みを確認しました。宇野千代は大正9年11月と大正10年1月に入選しています。
  • NHK『ブラッサム』公式(一次資料) 放送開始は2026年9月28日、2026年度後期の朝ドラです(動画内で「2025年」としていたのは誤りで、正しくは2026年です)。
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動画で触れなかった補足情報

動画本編では「1円」を中心にお話ししましたが、ここでは動画で触れきれなかった金額やエピソードを補足します。

1銭・10銭・10円・100円・1,000円は今いくら?

動画で使った3つのものさし(企業物価指数・米価・給料)を、そのまま他の金額にも当てはめてみました。

大正の金額企業物価で換算米価で換算給料で換算
1銭約5〜15円約14〜46円約50〜150円
10銭約54〜150円約140〜460円約490〜1,470円
1円約540〜1,500円約1,400〜4,600円約4,900〜14,700円
10円約5,400〜1万5,000円約1万4,000〜4万6,000円約4万9,000〜14万7,000円
100円約5.4万〜15万円約14万〜46万円約49万〜147万円
1,000円約54万〜150万円約140万〜460万円約490万〜1,470万円

見てのとおり、どのものさしを使うかで最大27倍以上の開きが出ます。「大正の1円は今の○○円」と一言で言い切れないのは、このためです。なお、1円=100銭なので、1銭は「1円の100分の1」として計算しています(すべて概算です)。

宇野千代の「その後」——戦後の借金

動画では朝ドラ『ブラッサム』のモデル・宇野千代の若い頃の収入(代用教員の月給8円、『中央公論』の原稿料366円など)を紹介しましたが、彼女の人生でお金にいちばん振り回されたのは、実は戦後です。

自分で立ち上げた会社(スタイル社)が倒産し、多額の負債を抱えました。完済までには長い年月がかかったとされ、金額については資料によって幅があります(負債8千数百万円、追徴課税1億円など)。この時期の経験は、晩年の自伝的作品にも書き残されています。

数字には「諸説・未確認」のものもあります

歴史の数字は、資料によってバラつくことが少なくありません。今回調べた中で、原典を確認できなかったものも書いておきます。

  • 大正14年(1925)の白米10kg=3円20銭という数値:複数の二次資料で見かけますが、原典(当時の公的統計)までたどれていません。
  • 大正時代のもりそば・新聞の値段:同じく二次資料ベースで、原典未確認です。
  • 当時の女性の職業の給与(タイピスト・電話交換手・女給など):数値が資料ごとに散らばっており、信頼できる一次資料にたどり着けませんでした。

こうした「よく見かけるけど原典がはっきりしない数字」は、動画では使いませんでした。逆に言えば、ネット上に出回っている大正のお金の数字には、出典がたどれないものが少なくないということでもあります。この記事の表の数字は、すべて冒頭に挙げた出典に基づいています。

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もっと調べたい人のために:大正のお金の「実物」を見られる資料

数字だけでなく実物を見ると、理解がぐっと深まります。大正のお金を見たり調べたりできる場所をまとめました。

  • 貨幣博物館(日本銀行金融研究所)
    公式サイト 日本のお金の歴史を体系的に展示しています。入館無料。東京・日本橋本石町(日本銀行分館内)。
  • お札と切手の博物館(国立印刷局)
    公式サイト お札の製造技術と歴史を紹介する博物館。東京・王子。
  • 財務省「わが国の紙幣」「通貨(貨幣・紙幣)」
    紙幣/通貨 これまで発行された紙幣・貨幣の一覧と歴史を確認できます。
  • 造幣局「日本の貨幣の歴史」
    公式サイト 古代から現代までの貨幣の歴史を、やさしい言葉で解説しています。
  • 財務省「昔のお金は使えますか」
    公式サイト 明治の旧壱円券など、実は今も使えるお金がまとまっています。「大正のお金は今も使える?」という疑問の答えがここにあります。
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参考書籍

動画の数字を調べる際に参照した、当時の物価・給料を調べるための定番資料です。

『値段史年表 明治・大正・昭和』(週刊朝日 編/朝日新聞出版) 明治から昭和までの218品目の値段の変遷をまとめたデータブックです。現在は絶版のため、図書館で探すのがおすすめです。

『物価の文化史事典 明治/大正/昭和/平成』(森永卓郎 監修/展望社) 米価から総理大臣の給与まで、近代日本100年余の物価の推移がひと目でわかる事典です。

宇野千代『生きて行く私』(中央公論新社〈中公文庫〉/KADOKAWA〈角川文庫〉) 宇野千代の自伝的小説。代用教員時代や上京後の暮らし、戦後の借金と再起まで、本人の言葉で綴られています。

宇野千代『女の日記』(講談社文庫) こちらも宇野千代の自伝的作品。『生きて行く私』とあわせて読むと、彼女の人生とお金の関係がよくわかります。

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出典・参考Webサイト一覧

この記事・動画で使用した出典をすべてまとめました。「一次資料」は公的機関の原典、「二次資料」は解説・まとめ記事です。

一次資料・公的機関

サイト名内容・確認目的備考
日本銀行「教えて!にちぎん」歴史「昔のお金は単純換算できない」という考え方/企業物価指数 戦前基準指数一次資料
国立国会図書館 リサーチ・ナビ「昔の物価・賃金を調べるには」物価・賃金の調べ方一次資料
新居浜市立図書館「値段史年表」(PDF)巡査の月給・小学校教員の給与・日雇の日当一次資料

実物資料・お金の歴史(補足で紹介)

サイト名内容・確認目的備考
貨幣博物館(日本銀行金融研究所)日本のお金の歴史の展示一次資料・公的機関
お札と切手の博物館(国立印刷局)お札の製造技術と歴史一次資料・公的機関
財務省「わが国の紙幣」紙幣の歴史一次資料・公的機関
財務省「昔のお金は使えますか」今も使える旧紙幣・貨幣一次資料・公的機関
造幣局「日本の貨幣の歴史」貨幣の歴史一次資料・公的機関

統計・物価・給与

サイト名内容・確認目的備考
戦後昭和史「米価の推移」白米10kgの値段(原典:大蔵省調査)二次資料(原典明記)
戦後昭和史「郵便料金の推移」はがき1銭5厘などの郵便料金二次資料(原典明記)
日本銀行「教えて!にちぎん」企業物価指数 戦前基準指数(大正各年・令和6〜7年)一次資料

宇野千代・『ブラッサム』関連

サイト名内容・確認目的備考
宇野千代生家「宇野千代について」(公式)代用教員の月給8円・燕楽軒のチップ50銭 ほか一次資料に近い(公的・企業サイト)
Wikipedia「宇野千代」生没年・『脂粉の顔』賞金200円・『墓を発く』原稿料366円二次資料
宇野千代私製年譜宇野千代の年譜二次資料
山口県観光「宇野千代」生涯・人物像・故郷・岩国二次資料
NHK山口|宇野千代と『ブラッサム』地元・岩国と朝ドラの関連二次資料
Koubo「文芸公募百年史 Part6」『萬朝報』懸賞小説の仕組み(週1回・賞金10円)二次資料
Koubo|公募の歴史当時の懸賞・公募の背景二次資料
読売新聞 コラム(歴史)宇野千代・『ブラッサム』の背景解説二次資料
婦人公論.jp宇野千代の生涯・エピソード二次資料
現代ビジネス宇野千代の生涯・エピソード二次資料
Yahoo!ニュース(記事)宇野千代・『ブラッサム』関連二次資料
※上記のリンクは、本記事の執筆時点で確認したものです。リンク切れや内容の変更は各サイトでご確認ください。
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