表情を一切動かさず、ただ“法”のもとに真実を追い続ける――そんな異色の主人公が活躍するリーガルミステリー『能面検事』が、ついにドラマ化決定!
本記事では、原作小説のあらすじ・ネタバレ・結末の真相をわかりやすくまとめ、無表情な検事・不破俊太郎の正義と信念に迫ります。
ストーカー事件の裏で明かされる警察スキャンダルの闇、そしてラストに待ち受ける衝撃とは──
ネタバレありで解説しているので、先入観なしに楽しみたい方はぜひ原作を手に取ってみてください。

実写化に向いているな~と感じた小説だけど、実写キャストにびっくり。『問題物件』ではっちゃけた演技をしていた、上川隆也さんが主演です!
【ネタバレなし】小説『能面検事』、原作の基本情報とあらすじ
「どんでん返しの帝王」こと中山七里さんが手がける司法ミステリー『能面検事』は、表情を一切表に出さない異色の検事・不破俊太郎を主人公に据えた物語です。冷静沈着で忖度なしのその姿勢は、読者に強烈な印象を残します。
著者・刊行情報・シリーズ概要
『能面検事』は2018年に光文社から刊行され、2024年に文庫化された作品。著者の中山七里さんは、多作で知られるミステリー作家で、本作もその緻密な構成と独自のキャラクター描写で高い評価を得ています。
主人公の不破俊太郎は、本作で初登場した後、続編である『能面検事の奮迅』(2021年)、『能面検事の死闘』(2023年)へと物語が展開。シリーズ化により、彼の正義と信念がさらに深く描かれていきます。

“無表情な検事・不破俊太郎が活躍する社会派ミステリー”として、じわじわとファンを増やし続けている注目作です。
あらすじ(ネタバレなし簡易版)
舞台は大阪地検。新米検察事務官・惣領美晴(そうりょう みはる)は、異動初日から冷たくあしらわれる“能面検事”こと不破俊太郎(ふわ しゅんたろう)とコンビを組むことになります。
不破は、感情を一切表に出さず、組織の都合にも一切媚びない強硬派。シリーズ第一弾の『能面検事』のメインとなるストーカー殺人事件では、誰もが疑わなかった容疑者に対し、彼は一つの「違和感」から再調査を始めます。

あの無表情…怖いけど、何か裏がありそうで気になる~。美晴視点で物語がが展開していくんですが、美晴は少し浅はかでイラッと来ることが多かった印象。
※次の見出しからネタバレを含む感想となっています。スラスラと読める作品なので、原作を読むことをおすすめします。

ネタバレあり:『能面検事』事件の真相と結末
ここからは原作の核心部分に迫っていきます。ネタバレを含みますのでご注意ください。不破検事が直感した“違和感”の正体、そして予想を超える結末とは?
ストーカー事件の裏にある警察スキャンダル
ストーカーによる男女の殺害──誰もがそう信じて疑わなかった事件に、ただ一人「何かがおかしい」と立ち止まったのが不破俊太郎でした。
アリバイの裏を取るため、惣領とともに現場検証を行った不破は、容疑者に完全なアリバイがあることを突き止めます。そしてさらに驚くべきことに、事件に関する捜査資料の一部が署内で「紛失」していることが発覚します。
不破は検事の立場から、大阪府警内部に踏み込んでまで調査を敢行。結果、警察の隠蔽体質が露呈し、事件は大きな社会問題へと発展。メディアも一斉に騒ぎ立て、警察組織の信用は大きく揺らぐことになります。

ストーカー殺人事件はどこへやら、いつの間にか大阪府警全体のスキャンダルが物語の中心へ!正しいことをしたのに、周囲から孤立する不破検事…。
犯人はまさかの警察幹部!動機と結末
不破がたどり着いた真犯人──それは、なんと大阪府警の刑事部長でした。彼は、かつて娘を妊娠・自殺未遂に追い込んだ“モテ男”への復讐として、ストーカー事件に見せかけて殺人を実行。目撃者である女性も口封じのために殺していたのです。
しかもその証拠を隠すために、捜査資料を署内から消すという徹底ぶり。不破は、刑事部長に銃で撃たれ重傷を負いながらも真相を暴き、事件は幕を閉じます。

能面の下にこんな熱い正義があったなんて…!本作では不破検事がなぜ感情を出さなくなったのか?の過去エピソードも少し出てきます。

感想と考察:“無表情な検事”が映す正義とは?
不破俊太郎の行動は、冷たく合理的で近寄りがたい――それなのに、どこか胸を打つものがあります。
なぜ“感情を表に出さない検事”が、これほど読者の共感を呼ぶのか。そこには、無表情の裏に隠された「理想」と「孤独」があるのです。
🎊予告映像解禁🎊
— 『失踪人捜索班 消えた真実』テレ東系金曜夜9時放送中!【公式】→7月期は『能面検事』 (@tx_drama9) June 7, 2025
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#中山七里 原作『#能面検事』
主演 #上川隆也
出演 #吉谷彩子 #大西流星
#観月ありさ #寺脇康文
7月11日㊎よる9時放送開始!🎭
初回15分拡大SP✨
━━━━━━━━━━━━━━━・・・・・… pic.twitter.com/qm29kYBxKp
不破俊太郎のキャラクターに宿る“理想と孤独”
この事件以来、不破は自らの感情を封印し、「顔色で真意を悟らせない能面の仮面」をかぶることを選びました。
そして彼は、法律の範囲内でしか動かない。組織に忖度せず、誰の顔色も窺わない。その姿は、まるで感情を持たないAIのようでもあり、一方で「正義の執行者」という理想像そのものでもあります。
不破は決して冷酷な人間ではありません。ただ、感情よりも“法”を上位に置いているだけ。その信念が、警察という巨大権力さえも敵に回す行動へとつながっていきます。

こんな検事が実在したら…警察もビビるレベル!感情を読み取れないけど、被害者のことを何よりも考えている…理想の検事に見えるよ◎
中山七里作品としての評価とシリーズ化の魅力
中山七里さんといえば、「どんでん返し」や「衝撃の結末」で知られる作家です。しかし、『能面検事』はその中でも異色の存在です。
ストーリー構造は比較的シンプル。事件そのものよりも、人物の信念と対話をじっくり描いています。不破と惣領、凸凹コンビの関係性も読みどころの一つで、新人×ベテランのバディものとしても成立しています。
また、本作の静かな熱量は、他のシリーズ(例:『御子柴礼司シリーズ』や『ヒポクラテスシリーズ』)とは一線を画す深さがあります。

美晴がね、ボクはちょっと苦手だったなぁ…。不破検事の事務官なんだからできる人なのかと思いきや、何で何で?と、検事に質問ばっかりなんだもん。

正義感は強いけど、私情を挟みすぎなんだよね~。公平に物事を見てくれる人じゃないと務まらない職なだけに、今後の成長に期待したいところ…。

まとめ:“感情を隠す”のではなく“信念を貫く”物語
『能面検事』は、ただの検察ミステリーではありません。それは、“無表情”という表現の裏にある「信念と覚悟」を描いた、静かで重厚なヒューマンドラマなのです。
忖度を許さない正義。巨大組織を恐れない姿勢。そして、そのすべてを“能面”のような沈黙の中で貫く不破俊太郎の姿には、言葉では表現できない重みがあります。

ドラマ化によって、この“無表情な正義”がどのように映像として描かれるのか?きっと原作にはない事件も多く出てくるはず。原作ファンとして期待大です♪
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