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【はぐれ鴉】原作小説ネタバレ感想📖犯人の正体は?伏線と結末に涙、復讐と恋が交差するラストを考察

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江戸時代、竹田藩(岡藩・豊後国=現在の大分県)を舞台にした時代ミステリ『はぐれ鴉』。仇討ちと恋、民のために生きた“はぐれ鴉”の姿に、多くの読者が涙しました。TOSテレビ大分開局55周年記念で実写ドラマ化される本作は、第25回大藪春彦賞を受賞した、赤神諒さんの歴史小説です。

本記事では、原作のネタバレを含みつつ、物語の結末、犯人の正体、伏線の回収ポイントを深掘りしていきます。

「結局なぜ叔父は一族を殺したのか?」「伏線はどこにあったの?」と疑問に思った方のために、考察も交えて丁寧に解説します。

ちゃはむ
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大分県を舞台にした本作キャストは、主演・神尾楓珠×仇敵役(はぐれ鴉)・椎名桔平!ロケ地は、大分県竹田市が中心の大分づくしだよ◎

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【原作ネタバレ】小説『はぐれ鴉』ってどんな話?あらすじ概要

“大分県の歴史、魅力を全国に発信したい”1と実写化される本作。大分県・竹田市・杵築市・国東市・豊後大野市・臼杵市協力と、ロケ地も地元・大分となっています。“時代ミステリ”となっていますが、一体どのような作品なのでしょうか。

一族皆殺し事件と逃げ延びた次郎丸

物語の発端は、寛文六年(1666年)――豊後国・竹田藩で起こった凄惨な事件。藩の城代・山田嗣之助の屋敷で、一族郎党あわせて24名が何者かにより惨殺されます。

その場からただ一人、幼い少年・次郎丸だけが生き延びることができました。しかし、彼が目撃したのは信じられない光景。――凶行の主が、大好きだった叔父・玉田巧佐衛門だったのです。

おはむ
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冒頭からショッキングな展開…!慕ってた叔父が家族を…なんて、受け止めきれないよ…。この時点ではまだ“真相”がわからないのがミソだね◎

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復讐を胸に、竹田藩へ帰還

それから14年後――次郎丸は江戸で剣術を学び、“山川才次郎”と名を変えて生き延びていました。

彼の心にあるのは、ただひとつ。「叔父を討つ」という復讐の念です。やがて彼は竹田藩の剣術指南役として故郷に戻り、運命の再会を果たすことに。

ちゃはむ
ちゃはむ

復讐のために名を変えて戻ってくるって、時代劇らしくて熱い展開!でもここからが、“ただの仇討ち物”じゃないんだよね。

出会いと揺らぐ心――英里との恋

竹田藩に戻った才次郎は、城代・巧佐衛門の娘、英里と出会います。

彼女は「竹田小町」と呼ばれる美貌の持ち主であり、剣の達人でもある芯の強い女性。出会いを重ねる中で、才次郎は少しずつ心を動かされていきます。

――けれど、彼女は仇の娘。

おはむ
おはむ

恋が復讐を揺るがす…葛藤がたまらない展開…!英里さん、ただ美しいだけじゃなくて、背後に“影”というか、何か隠している感じも魅力。ミステリアス~。

仇である叔父・巧佐衛門の現在

才次郎が14年前に見た“残忍な叔父”とは裏腹に、現在の巧佐衛門は質素な身なりで、おんぼろの屋敷に住み、地位や名誉にも興味を持たず、民とともに堤防工事に汗を流している――。

巧佐衛門は、藩士たちから“はぐれ鴉”と呼ばれる変わり者。なぜ彼はそんな姿に成り果てたのか?そしてなぜ、あのときあのような凶行に及んだのか――?

物語はここから、謎と真実に迫っていきます。

ちゃはむ
ちゃはむ

えっ、これ本当にあの“犯人”?ギャップがすごすぎる…!何だか身を粉にして竹田藩の皆の暮らしが楽になるように尽くしている…何で?

おはむ
おはむ

この違和感こそが、物語全体の謎の入口。一族の復讐を誓いかたき討ちのため巧佐衛門の側に来たはずの才次郎の心が揺らぎます。

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ここから先は、本作の核心部分に迫るネタバレとなりますが――一言で言えば、「なぜ叔父があの行動をとったのか?」というホワイダニット(Why done it)型のミステリーとして、ラストにかけて真実が一気に明らかになります。

  • 「犯人=悪人」とは限らない構図
  • 背後にある歴史的・政治的な“ある事情”
  • 才次郎と英里、それぞれが選んだ“答え”

これらが交差し、読者の価値観そのものが揺さぶられるラストへ。

ちゃはむ
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ここで涙腺崩壊…。正直、こういう終わり方だとは思わなかった…。詳しい結末はぜひ、原作で読んでみてください。

🔖詳細なラストの展開・核心の謎については、ぜひ赤神諒さんの原作小説『はぐれ鴉』を手に取ってお楽しみください。伏線が全て回収され、物語が“ひっくり返る”感動を味わえます。

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【考察①】犯人=“はぐれ鴉”の正体とは?巧佐衛門の動機と選択

ミステリー小説では“なぜ犯人は犯行を犯したのか”という、犯行動機に焦点を当てる作品をホワイダニット(Why done it?)と言います。“はぐれ鴉”が罪を犯したのはなぜなのか。その答えは、才次郎を身をていしてかばい亡くなった爺が、死の間際に発したセリフ「悪いのは時代じゃ。」に全て込められていました。

巧佐衛門(はぐれ鴉)は本当に「悪人」だったのか?

序盤では「一族を殺した仇」として描かれる巧佐衛門。しかしその現在の姿は、民とともに汗を流し、名誉や立場に執着せず生きる男。

物語が進むにつれ、読者も才次郎と同じように「本当に悪人なのか?」と疑問を持ち始めます。

おはむ
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彼の言葉や行動がすべて“裏返し”だったことに気づいた時、涙が止まらなかった…。そして、肌身離さず持っていた“巾着袋の中身”を知ったときは号泣…!

なぜ彼は一族を殺したのか?裏の動機、事件の真相とは…?

この部分には、竹田藩が抱える深い闇と、民を守るために“ある選択”をせざるを得なかった事情が関係しています。

明確な答えは、原作を読むことでこそ味わえる「衝撃」でもあるため、ここでは控えますが、巧佐衛門が行動に出た“本当の理由”は、復讐ではなく誰かの命と未来を守るためだったことがわかります。

ちゃはむ
ちゃはむ

まさか“そんな理由”で…って、泣けてしまうよ。しかもそれを誰にも語らず、責められ続ける覚悟…男気すごすぎる!

実は本誌巻末の【主な参考文献】一覧を見てしまうと、かなり早くから展開が見えてきます。展開を知りたくない方は、最初から順に読むことをおすすめします。

「縁の下の舞」に込められた意味とは

本作で著者が描きたかったテーマは「縁の下の舞」。これは、人知れず舞を奉納する、誰にも見られない“陰の努力”を象徴する言葉です。

巧佐衛門の行動もまさにそれ。誰にも認められず、知られることもなく、それでも人のために動くという自己犠牲の精神が貫かれています。

このモチーフが作品全体を貫き、才次郎や英里の選択にも影響を与えていきます。

『はぐれ鴉』は、江戸時代の岡藩の史実をモチーフに描いて、歴史小説のテイストを加えた時代ミステリー小説です。「エンタメ小説」としての完成度を目指しているので、あまりテーマ性は表には出しませんが、本当の意味での「縁の下の舞(※3)」を描きたいと思っています。我々はふだん無自覚ですけれども、今ある平穏なり幸せなりが、実は誰にも知られていない無名の人の努力や犠牲によって初めて支えられているのだ、というテーマを込めるつもりです。

(※3)① 昔、陰暦2月22日に大坂の天王寺で聖徳太子聖霊会(しょうりょうえ)に行われた舞楽。舞台の下で舞った。
② 〔① が舞台に上がらず人に見えないところで舞われることから〕 だれも見てくれないところで苦労すること。『大辞林 第3版』(三省堂)より引用

引用:時代ミステリー小説『はぐれ鴉』舞台となる岡城の魅力とは 著者・赤神諒さんが語る(城びと)

おはむ
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このテーマ、現代にも通じるよね。誰かが見えないところで支えてくれてるっていう…。“ヒーローは表じゃなくて裏にいる”って、こういうことかもね。

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【考察②】伏線回収と仕掛けが随所にある!どこに真実が隠されていたのか

先にも説明した通り、巻末の参考文献を先に見てしまった私は早い段階から「おや?」と思う箇所が多々ありました。そう、伏線や仕掛けが随所に見られるところも本作の面白いところです。

「一ツ眼鳥」「八尺女」「呪いの歌」の意味

物語の中盤、才次郎は城下でさまざまな“奇妙な伝承”を耳にします。

  • 一ツ眼鳥…人を食い殺すとされる鳥の石像
  • 八尺女…恋する女性に祟りをなす背の高い女の妖怪
  • 呪いの歌…英里が口ずさむ不気味な歌

これらは一見すると不気味な“ただの言い伝え”ですが、すべて物語の核心に関わる伏線になっています。

ちゃはむ
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一ツ眼鳥って実在の石像がモデル2なんだって!ローカル伝承、すご…。全部、“隠された歴史”を暗示してるんだよね。見事な伏線◎

特に、英里が何気なく歌う“呪いの歌”には、竹田藩に隠された重大な真実が仕込まれており、後にそれが物語の“鍵”となります。

「巾着の中身」に隠された核心

物語終盤、巧佐衛門(はぐれ鴉)が持っていた小さな巾着袋の中身が明かされます。実はここに、すべての真実を紐解く“象徴”が収められていたのです。

この巾着の存在は、序盤からたびたび登場しており、読者にとっては「あれ、なんだっけ?」と気になる伏線のひとつ。ラスト近くで「中身」が判明した瞬間、物語全体がひっくり返る衝撃があります。

おはむ
おはむ

えっ、中身が“それ”なの!?…って、マジでびっくりした~。何気ない小物が“真相の象徴”になるの、センス良すぎるよね◎

“はぐれ鴉”こと巧佐衛門が物語中で語る、いくつかの言葉。それは謎めいていて、時に意味不明にも思えますが――発する言葉の端々に何やら“含み”を感じるものが多いのも特徴です。

これらの言葉が、ラストでようやく真意をもって読者の胸に刺さるのです。また彼の“変人ぶり”も、実は全て計算された立ち居振る舞いだったとわかる場面も。

ちゃはむ
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はぐれ鴉は、全部わかってた上で“誰もがやりたくない役回り”をしていたんだよね。親しい者を手にかけた彼が守ろうとしたものが…壮大すぎて泣ける…!

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【見どころ】復讐と恋の間で揺れる!才次郎の心情変化

才次郎は「復讐の鬼」になろうとして竹田に帰還。けれど、目の前にいる叔父は、想像していた“悪人”ではなく、むしろ尊敬すべき人物。この“ズレ”が、彼の心を徐々に揺らがせていきます。

おはむ
おはむ

“本当に討つべきなの?”って自問自答が、読者にも突き刺さる…。復讐=正義、じゃない。そんな単純じゃないって伝わる描写がリアル…!

英里との恋と、父親への複雑な感情

そして、仇の娘・英里との恋。彼女の無垢な優しさに触れるたびに、才次郎は苦悩を深めていきます。

  • この恋は、父親(仇)への“裏切り”になるのか?
  • 自分の使命は何だったのか?

英里はただの“ヒロイン”ではなく、物語の倫理的な揺れの象徴ともいえる存在です。

ちゃはむ
ちゃはむ

恋しちゃダメってわかってるのに…っていう葛藤が切ない~。父を討ちたい男と、その娘。これ以上ないほど禁断の恋。まさにロミジュリ…!

結末に見る“許し”と“継承”のメッセージ

結末で才次郎が下す決断には、「怒り」や「憎しみ」を超えた“ある境地”が見えます。それは、物語全体を通じて描かれる“許し”の物語であり、“憎しみの連鎖”を断ち切るという、現代にも通じるテーマでもあります。

最終的に残るのは、「受け継ぐ意思」と「生きる決意」。自分の一族は親しい身内(叔父・巧佐衛門)に惨殺されたとばかり思っていたが、真相は逆でそれが一族の願いだったとしたら――?

おはむ
おはむ

本書は単なる“仇討ち”じゃなく、“人としてどう生きるか”が問われてる現代にも通じるテーマが描かれています。

ちゃはむ
ちゃはむ

これ、時代劇じゃなくて“人生劇”だったんだなってラストでわかる。あと、著者の歴史解釈が大分入っているから面白いよね。ここがまさに“歴史ミステリー”♪

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【書評】読者レビューから見る『はぐれ鴉』の評価

ここからは、本作の読者レビューを見ていきましょう。いくつかの評価サイトから多かった意見をまとめて紹介します。

【良い評価①】面白い!涙・感動派の意見

読者レビューでは、「ラストで泣いた」「真相を知って涙が止まらなかった」という声が多数。特に、巧佐衛門の正体と動機が明かされた後の余韻に感動したという意見が目立ちました。

  • はぐれ鴉に惚れた
  • 善悪の境界がこんなに曖昧で、こんなに泣けるとは…
おはむ
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“復讐劇”を超えて、“人間賛歌”になってたって言われてるの、納得…。

【良い評価②】ミステリ・考察派の見解

「巾着の中身」「呪いの歌」「怪異の伝承」などの仕掛けに注目する読者も多数。ミステリーとしての構成も丁寧で、伏線回収の鮮やかさに高評価が集まっています。

  • 何層にも重なる真実が、ラストで一気に繋がった
  • 後からもう一度読み直すと、“全然違う話”に見えるのがすごい

一方、面白くなかったとの声も!賛否が分かれるポイントは?

一方で、「主人公が傍観者すぎる」「宗教描写が薄い」といった指摘もありました。また、結末で“何を選ぶべきだったのか”という価値観の揺れも、評価が分かれる原因に。

ちゃはむ
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全体的に“エンタメ寄りの重厚作”って感じだから、好みは分かれるかも?でも、賛否がある方が作品としては面白いよね◎

おはむ
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うんうん。そして何といっても、大分のPRにはめちゃくちゃなってる!これって本当かな?って、色々気になるところを調べたりしちゃうよね◎

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ネタバレ感想まとめ:『はぐれ鴉』はただの仇討ち小説ではない

本作は、単なる「復讐劇」では終わりません。言うならば、「仇討ち」×「恋愛」×「宗教と犠牲」の融合。

  • 仇討ち:ミステリー的には『ホワイダニット』、犯行動機の謎に迫る作品
  • 恋愛:憎い敵(はぐれ鴉)の娘に恋をし、憎しみとの交錯が描かれる
  • 宗教と犠牲:隠された信仰のテーマと、見えない場所で人を守る“縁の下の舞”が魅力

こうした要素が複雑に絡み合い、読むたびに新しい発見がある物語です。

物語を読み返すと見えてくる“真の主役”とは?本当の主役は、もしかすると才次郎でも英里でもなく――「はぐれ鴉」その人、巧佐衛門なのかもしれません。

すべてを背負い、誰にも知られずに未来をつくった男。その生き様は、読み終わったあとも読者の胸に深く残り続けます。

ちゃはむ
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読後、“あの人がいたから世界が続いたんだ”って思える、すごい作品!本当にこんな人がいたら惚れちゃう!ぜひ、原作小説を手に取ってみてください。

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≫【はぐれ鴉】実話がモデル?竹田藩隠れキリシタンと実在事件、江戸時代キリスト教弾圧の歴史

参考資料:

  1. はぐれ鴉公式サイト ↩︎
  2. 赤神諒『はぐれ鴉』刊行記念インタビュー(集英社文芸ステーション) ↩︎
mina

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