この記事は、YouTube動画「【拷問級】日本髪のまま寝てた江戸の女性たち──箱枕・月1シャンプー・禁止されても止まらないオシャレ魂」の補足記事です。
動画では時間の都合上お伝えしきれなかった出典情報や参考資料を、こちらにまとめました。
「もっと詳しく知りたい」「引用元を確認したい」という方はぜひご活用ください。
[▶ 動画の埋め込み]
動画の内容(かんたんまとめ)
朝ドラや時代劇で見かける「日本髪」──あの大きな髪型のまま、昔の女性たちは夜どうやって寝ていたのか?
| テーマ | ポイント |
|---|---|
| 寝方 | 日本髪のまま「箱枕」(高さ15〜20cm程度)に首を乗せ、横向きに寝ていた |
| 洗髪頻度 | 庶民でも月1〜2回。ドライヤーもないので洗髪は半日がかり |
| 髪結い代 | 女髪結い登場時は最高200文(≒5,000円)。天保年間には24文(≒約600円)まで低下 |
| 全員が凝った日本髪? | 農村や貧困層は「下げ髪」「玉結び」などシンプルな髪型が日常 |
| ドラマとの違い | 現代の撮影はカツラ(全かつら・半かつら)を使用。江戸時代は地毛 |
| いつまで使われた? | 箱枕は昭和初め頃まで使用。現在は京都の舞妓さんのみ |

詳しい解説は動画をご覧ください。
この動画で使用した出典・参考資料
ここからは、動画を作成するにあたり参考にした資料を、テーマごとに整理して掲載します。
日本髪の構造と鬢付け油
日本髪の4つのパーツ(前髪・鬢・髱・髷)や、鬢付け油・元結の解説について参考にした資料です。
- ポーラ文化研究所「鬢・髱(びん・たぼ)」
日本髪の構造を図解付きで解説。前髪・鬢・髱・髷の各パーツの説明があります。 - note kamiyui「日本髪に必要な道具[2]鬢付け油と髪洗いについて」
鬢付け油の原料(木蝋・松脂・菜種油)や使い方を、現役の髪結い師が解説しています。 - 和樂web「どうやって作っていたの?お江戸女子の流行ヘアを徹底解剖!」
庶民の「下げ髪」「玉結び」などシンプルな髪型から、流行の日本髪まで幅広く紹介しています。
箱枕の構造・使い方・寝方
箱枕がどういう道具で、どうやって使っていたのかを確認した資料です。
- 岡崎市「学べる道具VOL.33 箱枕」(PDF)
箱枕の構造(木の箱+小枕)、高さ15〜20cm、船底型の底面、使用時期(17世紀中頃〜昭和初め)などを簡潔にまとめた資料。参考文献として『世界大百科事典』(平凡社)、矢野憲一『枕』、日本民具学会『日本民具辞典』を挙げています。 - 相馬市公式HP「箱枕」
実物資料の写真あり。高さ12.5cmと記載されており、岡崎市PDFの「15〜20cm」とは差があります。動画ではこの個体差も紹介しています。 - 各務原市「形の秘密は、当時の髪型にあり」
箱枕で横向きに寝ていた使い方を説明している自治体ページです。 - note kamiyui「日本髪でどう寝ますのん?」
現役の髪結い師による、実際に日本髪で寝る時の体勢(横向き・仰向けNG)の解説です。 - note kamiyui「日本髪で寝てみよう!」
船底型の箱枕や、鈴入りタイプの箱枕について写真付きで紹介しています。 - 宮代町デジタル郷土資料「宮代町史 民俗編」
横向きで耳の下に箱枕をあてること、和紙で包む理由(鬢付け油の染み防止)について記載があります。
江戸時代の洗髪事情
「月に1〜2回」の洗髪頻度や、当時のシャンプーの材料について確認した資料です。
- ポーラ文化研究所「江戸時代13 日本髪の手入れ方法<洗髪」
動画の洗髪パートの主要出典。『守貞謾稿』(1837年起稿)からの引用、『都風俗化粧伝』(1813年)の「ふのりとうどん粉」のレシピ、吉原の「髪洗い日」(毎月27日)の出典『取組手鑑』(1793年)など、一次資料を丁寧に紹介しています。 - ポーラ文化研究所「髪のお手入れ その壱」
「江戸時代の女性は24時間髪をセットしたまま過ごし、夜は箱枕を首にあてて寝ていた」という記述の出典です。 - 伊勢半 紅ミュージアム「実は優れもの? 侮るなかれ、江戸の洗髪料」(PDF)
洗髪頻度「月1〜2回」を裏付ける資料。遊女や上流階級でも頻度に大差がなかったことが記されています。 - edononihongami「江戸時代の洗髪事情」
江戸初期から中期にかけての洗髪頻度の変遷、地域差(江戸vs京坂)を解説しています。 - 株式会社あいうえる「髪と日本人」
江戸時代から現代までの洗髪頻度の推移(月1〜2回 → 5日に1回 → 毎日)を年代別にまとめたページです。動画の比較表で参照しました。 - Togetter「江戸時代に髪を洗わなかった理由」
「銭湯代+洗髪料+髪結い代」がまとめてかかる負担の大きさについて、複数の投稿をまとめたページです。
女髪結いの歴史と料金
女髪結い(おんなかみゆい)の登場時期、料金の変遷、幕府の禁止令について確認した資料です。
- ポーラ文化研究所「女髪結い」
女髪結いの登場が安永年間(1772〜1781)頃であること、「自分の髪は自分で結うことが女性のたしなみ」とされていたこと、最初の料金が200文であったことの出典です。 - edononihongami「女髪結い 其の一」
一次資料『当世気とり草』(安永二年刊)を引用し、スタイル別の料金(本結200文・本多100文・なで付50文)を紹介。動画で「スタイルにより50〜200文の幅があった」とした根拠です。 - ノジュール「江戸幕府も止められなかった人気稼業・女髪結とは?」(河合敦)
曲亭馬琴『兎園小説外集』の記述(天保年間に24文まで値下がり・貧しい裏長屋への普及)、嘉永6年(1853年)の調査で江戸市中に約1,400人の女髪結いがいた記録など、動画の「庶民と貧困層の実態」パートの主要出典です。
舞妓さんの箱枕生活
現代で唯一、日本髪のまま箱枕で寝る生活を送っている京都の舞妓さんについての参考資料です。
- 「舞妓さんの1日」インタビュー記事(山本呉服店ブログ)
1週間に1回の結い直し、木の高枕、「首が痛い」「慣れるまで大変」という証言の出典です。 - note もとおどり子「花街のお休み〜舞妓さん編①〜」
舞妓さんの就寝環境と結い直しの頻度について紹介しています。
時代劇のカツラ事情
朝ドラ・大河ドラマ・時代劇で使われるカツラの仕組み、床山と結髪の違いについての参考資料です。
- 京都府「時代劇制作技術の基礎調査」報告書(PDF)
時代劇のカツラがアルミの「地金」をベースに作られていること、全かつらと半かつらの違いなど、制作技術の詳細をまとめた公的報告書です。 - めざましmedia「戦国と江戸では用意する数が違う」床山インタビュー
「床山」(男性用カツラ担当)と「結髪」(女性用カツラ担当)の違いを説明した記事です。 - シネマトゥデイ「タイムスクープハンター」記事
NHK番組で出演者が地毛でちょんまげを結って撮影し、撮影後2〜3か月は他の仕事ができなかったというエピソードの出典です。
断髪令と日本髪の終焉
明治以降、日本髪がどのように衰退していったかを確認した資料です。
- 国立公文書館ニュース Vol.13「あの日の公文書」
明治4年(1871年)の「散髪脱刀令」について、公文書を引用して解説しています。 - ポーラ文化研究所「文明開化と日本髪」
断髪令後の女性の髪型の変化と、明治5年の「女子断髪禁止令」について解説しています。
動画で引用した一次資料(原典)
動画と上記の参考サイトが引用している一次資料(江戸〜明治時代の書物)の一覧です。原文の確認が必要な方はこちらを参照してください。
| 一次資料名 | 成立年 | 動画での使用箇所 | 閲覧先 |
|---|---|---|---|
| 『守貞謾稿』喜田川守貞 | 1837年起稿 | 洗髪頻度「月1〜2回」、京坂と江戸の違い | 国立国会図書館デジタルコレクション |
| 『当世気とり草』 | 安永二年(1773年)刊 | 女髪結い料金(200文・100文・50文) | edononihongami経由で引用 |
| 『都風俗化粧伝』 | 文化10年(1813年) | 洗髪の方法(ふのり+うどん粉) | ポーラ文化研究所経由で引用 |
| 『取組手鑑』 | 寛政5年(1793年) | 吉原の髪洗い日(毎月27日) | ポーラ文化研究所経由で引用 |
| 『兎園小説外集』曲亭馬琴 | 天保年間(1830年代〜) | 女髪結い24文への値下がり、裏長屋への普及 | ノジュール経由で引用 |
| 『婦人たしなみ草』 | 弘化4年(1847年) | 「髪の乱れは心の乱れ」 | ポーラ文化研究所経由で引用 |
動画で使用した浮世絵・歴史画像の出典
動画内で使用した歴史的な画像の出典をまとめています。
- 『守貞謾稿』挿絵(宝暦年間の婦人風俗・髪飾り各種・勝山髷の解説図)
国立国会図書館デジタルコレクション - 『青楼美人合姿鏡』 北尾重政・勝川春章 画、安永5年(1776年)刊
国立国会図書館デジタルコレクション - 『三十六佳撰』 水野年方 画、明治24〜26年(1891〜93年)
国立国会図書館デジタルコレクション - 『江戸名所百人美女』より「よし原」 歌川国貞(三代歌川豊国)、安政5年
国立国会図書館デジタルコレクション - 「高名美人六家撰・富本豊雛」 喜多川歌麿
ColBase(国立文化財機構) - 竹久夢二 画『長崎六景』 昭和16年
国立国会図書館デジタルコレクション - 岩田準一 編『夢二抒情画選集』上巻 昭和2年
国立国会図書館デジタルコレクション
もっと調べたい人のために
日本髪や箱枕についてもっと詳しく知りたい方は、以下のサイトが参考になります。
ポーラ文化研究所「やさしい日本髪の歴史」シリーズ
動画の出典の多くはこのシリーズです。日本髪の構造・歴史・お手入れ方法を、図版付きでわかりやすく解説しています。全ページ無料で閲覧できます。
edononihongami(江戸の日本髪)
江戸時代の女性の髪型を専門に解説しているサイト。女髪結いの歴史、鬢付け油の変遷、武家の結髪など、テーマ別に詳しい記事があります。
note kamiyui(現役髪結い師のアカウント)
現代で日本髪を結い続けている髪結い師の方が、箱枕の使い方や鬢付け油の知識を実体験ベースで発信しています。
関連動画
- 男性編「ちょんまげの秘密」:[次回公開予定]
- 明治の1円は今いくら?物価・米価・給料の3つで換算
この記事の内容は2026年3月時点の情報に基づいています。
各出典の掲載内容は変更される場合がありますので、最新の情報は各公式サイトでご確認ください。



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