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【あんぱん】賞金50円は今いくら?昭和10年代、図案コンクール“佳作”の価値と意味を考察

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朝ドラ『あんぱん』第30回で、嵩が図案コンクールの佳作に選ばれ、賞金50円を受け取る場面が描かれました。

視聴者からは「50円って当時どれくらい?」「佳作でそんなに!?」と驚きの声も多数。本記事では、昭和10年代の物価・給与・他コンクールの賞金と比較しながら、「50円」の持つ価値と意味をやさしく解説します。

きゅんはむ
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あのワンシーンに込められた、“嵩の夢”と“時代の背景”を一緒に読み解いてみませんか?

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昭和10年代の「50円」は今いくら?現代価値で3万、感覚だと25万円!?

『あんぱん』第30話で、嵩が図案コンクールの“佳作”に選ばれて受け取った賞金「50円」。数字だけ見ると小さく感じますが、昭和10年代(おそらく昭和12〜13年頃)では破格の金額でした。

きはむ
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50円って今でいうと、おこづかいレベル?それともボーナス!?当時の月給や物価から見ると…学生にしては相当の“大金”だと判明!

まず当時の給与水準を見てみると、

  • 公立小学校教員の初任給:45〜55円程度1
  • 大卒初任給:70〜90円程度2

という時代背景があります。つまり、50円は教員1か月分の月給に相当するほどの価値があったのです。

現在(2020年代)の大卒初任給が約25万円だとすれば、

昭和10年代の50円 ≒ 約25〜30万円

と換算できます。

やなせたかし氏は中学3年生のとき地方新聞に投稿すると賞金10円をもらいますが、その時のエピソードを著書でこのように書いています。

中学三年生のとき
地方新聞に投稿すると
どういうわけか一等になり
懸賞金を十円もらった
当時の十円は子供には大金
いまなら五万円というところか
ぼくは優等生の弟に三円やった

「おい、小づかいやるぞ」
弟はよろこんだ
「すまんな兄貴、また頼むよ」
あとにも先にもそれっきり
弟に小づかいやったのはそれっきり
ああ、ぼくはもっと弟にやりたかった
もっと弟をよろこばせたかった
兄貴の貫禄みせたかった
せめてあのとき五円やればよかった

引用:やなせたかし おとうとものがたり

『あんぱん』でも第13回で、“千尋に勧められて新聞に漫画を投稿し10円もらった”という話が描かれています。

≫【あんぱん】10円は今でいくら?昭和10年の賞金の価値解説はこちら

きゅんはむ
きゅんはむ

本が発売されたのは2014年9月1日。悲しいことに2014年から10年経ってもあまり給与や物価の感覚が変わらないから…昭和10年の10円=5万ってとこかな。

きはむ
きはむ

やなせ氏自身の感覚で、当時の10円は今の5万くらいって書いてるね。50円だと“夢のお年玉”!「初めての“自分の才能で得たお金”」としても特別だね◎

学生である嵩にとって、この賞金は経済的な自由+自己肯定感のダブル報酬。何より、「絵を描く自分にも価値がある」と自信を持てる、大きなきっかけになったのは間違いありません。

なお、物価の価値と感覚は異なるものであり、算出方法も様々です。たとえば、企業物価指数から貨幣価値に置き換えると「昭和2年10円は、平成24年の価値に換算するとおよそ6,136円」とするという算出(ただし数ある物差しのひとつとの注釈付)もあります。3

きゅんはむ
きゅんはむ

これでいうと、50円の物価的な価値は3万、「現在の感覚」にすると25万円くらいのイメージってことかな。

本記事では、やなせたかし氏の“中学三年生当時と2014年現在の感覚”を正とし解説していきます。

上記引用部分を見て気になってしまった方へ。やなせたかし氏の弟の最期はこちらを参照ください。史実ではありますが、ドラマのネタバレにもなり得るため、苦手な方はご注意ください。

≫【あんぱん実話解説】やなせたかし弟=千尋の死因は?特攻隊で戦死したって本当?

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賞金50円は“破格”?昭和初期の公募賞金と比較してみた

きゅんはむ
きゅんはむ

他の賞って、どれくらいもらえたのかな?と思って、調べてみると…当時の賞金は、文芸・ポスター系では“10〜20円”が主流だったみたい!

昭和初期の日本では、新聞社や百貨店が主催する図案・ポスターコンテスト4や、文芸作品(短歌・小説)の懸賞5が盛んに行われていました。

たとえば…

  • 図案・ポスター公募(新聞社・百貨店主催)
     → 一等賞金:30円前後/佳作:10〜20円前後
  • 文芸系懸賞(短歌・川柳・小説)
     → 一等賞金:10円/佳作:1〜5円が相場

こうした賞金水準と比べると、『あんぱん』で嵩が獲得した「佳作で50円」という金額は、高額で“異例の評価”だったことがわかります。

きはむ
きはむ

佳作で50円って…嵩、めちゃくちゃ評価されてるじゃん!絵の才能に“将来性アリ”って太鼓判を押された感じだね◎

この賞金には、単なる金銭的価値だけでなく、「プロの世界への入口に立った」ことを示すシンボル的な意味合いもあったのではないでしょうか。

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当時50円で何が買えた?生活感でイメージしてみよう

きゅんはむ
きゅんはむ

50円あったら、何が買えたんだろう?家賃、学費、贅沢品まで…“夢が広がる金額”だったよ!

昭和10年代の50円は、教師の給与1か月分。給与1ヶ月=約25万円とし、実際に使い道を想像すると、その価値がリアルに見えてきます。

🏠 家賃:下宿生活なら半年はもちそう!

東京の下宿や借家の月家賃は、5〜10円程度。つまり50円あれば、下宿代5か月〜10か月分がまかなえたことになります!

きはむ
きはむ

「ある家族の事例」調査では、1916年(大正5)に住宅を家賃17円で借り~6とあるけど、学生の一人暮らしや下宿生活なら半年くらい持ちそう!

🍚 食費:200kg分の白米が買える計算!

白米10kg=2円5銭前後。750円あれば、なんと200kg分の白米が買えた計算に!さらに、ヤムおじさんのあんぱん(1個10銭)なら500個買えることに…。

きゅんはむ
きゅんはむ

米不足で高騰している2025年だけど、昭和初期のお米の値段は安かったんだね◎50円あれば、あんぱんも食べ放題!パラダイスだよ~♪

📻 家電・嗜好品:ラジオが1台買えた!

簡易型ラジオ1台:約50円(真空管式)8

当時はまだラジオの普及率も低く、“最新の娯楽家電”として憧れの的。50円で買えるのは、家電の中でもトップクラスの価値ある品でした。

≫昭和10年のラジオは高級品?いくらか、昔の値段と普及率はこちら

📚 学費・画材・未来への投資

画材や書籍、画塾の月謝(当時5〜10円前後)に充てれば、本格的な“絵の道”へ進むための準備金にもなります。

きはむ
きはむ

画材って結構高いんだよね~。今も美大生は画材代で金欠だったりするのでは?

きゅんはむ
きゅんはむ

贅沢もできるし、夢への投資もできる。50円って、ただの報酬じゃなくて“人生を変える資金”だったんだね!

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「賞金50円」はドラマでどう描かれた?嵩の未来と重なる希望

ドラマ『あんぱん』第30回で描かれた、図案コンクールの「佳作」入選。嵩は自分の描いた図案が評価され、人生で初めて“自分の表現”でお金を得るという貴重な体験をします。

この出来事は、進路に悩んでいた嵩にとって、まさに夢への道筋が見えた瞬間。経済的に苦しい状況でも、「自分は絵で勝負できる」という自信と自由を手にしたのです。

きはむ
きはむ

嵩、めちゃくちゃ嬉しそうだったね◎以前の賞金10円よりも、絵を仕事にすると決めて学んでいるところの賞は、“絵で生きていく夢”に近づいた証!

ドラマ『あんぱん』で嵩が手にした50円も、「才能が認められたことの証」であり、これから彼が夢に向かって羽ばたくための、大きなエンジンになったに違いありません。

きゅんはむ
きゅんはむ

今度はただの賞金じゃなく、“夢が形になった瞬間”!お金以上の喜びだったけど、どんちゃん騒ぎ中にのぶに連絡したのはまずかったね…。

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まとめ:50円は“夢を形にする”だけの価値があった

昭和10年代、賞金50円は今の貨幣価値で言えば2.5〜3万円相当(やなせたかし氏の感覚で言うと約25万円)の大金。庶民の月給に匹敵する金額であり、ラジオ1台や下宿数か月分にも相当する生活が変わるほどの報酬でした。

嵩が図案コンクールで佳作に選ばれたこのシーンは、「自分の力で未来を切り拓いた第一歩」として描かれています。

現代に生きる私たちにとっても、「夢を認めてもらえた瞬間」「報われた努力の価値」といった普遍的なテーマが心に響きます。ドラマをより深く味わうためにも、当時の“お金のリアル”を知ることはとても興味深く楽しいですね^^

【朝ドラ時代考察】関連記事

参考文献・出典:

  1. 昭和7年の教員初任給は50円(スズキ金物店) ↩︎
  2. 昭和10年(1935)の物価(Yahoo!知恵袋) ↩︎
  3. 昭和初期の10円が現在の価値でどのくらいになるか知りたい。(レファ協) ↩︎
  4. 大正モダニズムと広告:昭和初期の図案・懸賞広告の賞金事例(読売新聞広告史YHM財団) ↩︎
  5. 公募文学賞の歴史 ~明治・大正・昭和・平成~(公募ガイド社koubo) ↩︎
  6. 昭和10年代の暮らしとものからみた生活領域研究(J-STAGE) ↩︎
  7. 昭和10年白米10㎏が東京で2円5銭(値段の明治大正昭和風俗史) ↩︎
  8. 放送のはじまりと初期のラジオ(日本ラジオ博物館) ↩︎
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