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【あんぱん12週ネタバレ】岩男の死と飢えの恐怖!紙芝居に込めた平和の願い🕊やなせたかしの戦争実話

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紙芝居で笑顔を届けた相手に、銃で撃たれる日が来るなんて――。朝ドラ『あんぱん』第12週「逆転しない正義」は、戦争の“非情な現実”と“生きる意味”が重く交錯する一週間です。

宣撫班(せんぶはん)として紙芝居を描く嵩と健太郎、地元民との交流が芽生える中で、戦況は一転して飢えと死の渦へ。岩男と少年リンの悲しき結末、八木の怒り、嵩の実父・清(二宮和也)の幻の言葉――。

この記事では、第12週のネタバレあらすじを5話分まとめつつ、やなせたかし氏の実体験とドラマの重なり・違いを解説します。

ちゃはむ
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視聴後に「もう一度見返したくなる」ほど深まる感動を、あなたにも。辛い週が続きましたが、12週でようやっと終戦を迎えます。

≫【あんぱん】11週目『軍隊は大嫌い、だけど』あらすじ、ネタバレ感想!はこちら

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【ネタバレ】第12週『逆転しない正義』あらすじ

第12週「逆転しない正義」(6月16日〜6月20日放送)は、“戦場での人間性”と“命の選択”が交錯する、胸に刺さる回となりました。

絵の腕前を買われた嵩は、宣撫班せんぶはんに配属されます。宣撫班の任務とは、占領地の住民に日本軍の印象を良くさせ、協力させるために「紙芝居や医療提供を行う」という特殊な仕事。

嵩は、亡き父・清の手帳に残されていた「東亜の存立と日支友好は双生の関係だ」という一文をヒントに、「双子の島」という紙芝居を作成します。

登場人物は、互いに争っていた隣国の男たち。実は双子だったことに気づき、痛みを共有し、和解するというストーリー。通訳によるセリフ改変こそあったものの、上演は現地の人々から好評で、笑い声が響き渡りました。

ところが、紙芝居で得た心の安らぎも束の間、日本軍の戦況はますます悪化。1945(昭和20)年、春。嵩は元の戦闘任務に戻り、補給路が断たれた部隊は飢えとの闘いに巻き込まれます。

ある日、空腹に耐えきれなくなった康太(櫻井健人)が民家に押し入り、老婆を銃で脅すという“略奪寸前”の事態が発生。しかし、老婆は最後の卵を茹で、静かにそれを3人に差し出します。

おはむ
おはむ

「食い物をよこせ!」と銃で脅す康太の方も、飢えが極限まで達しボロボロの状態!卵ひとつで泣かせてくる朝ドラ…これは名シーンだね。

嵩たちは「シェイシェイ(ありがとう)」と涙を流しながら卵を食べる――その一瞬に、人間としての温もりが宿りました。

しかしさらなる悲劇が…!嵩たちが駐屯地に戻ると、岩男(濱尾ノリタカ)が親しくしていた地元の少年・リンに銃で撃たれ、命を落とします。リンにとって岩男は“母の仇”。それでも岩男は「リンはようやった……これで、えいがや」と言い残し、恨みを抱かずに旅立ちました。

ちゃはむ
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母の仇である岩男を好きになっていたリン。葛藤するリンに、岩男が死の間際“よくやった”って…切なすぎる…!

林の中でリンを見つけた八木(妻夫木聡)は、怒りを爆発させ嵩にこう言い放ちます。

やがて嵩は過酷な行軍の中で倒れ、夢の中に父・清が現れます。「いいか、お前は父さんのぶんも生きて、みんなを喜ばせるものを作れ。何十年かかっても、諦めずに作るんだ」と語りかける姿に、嵩は希望を見出します。

一方、のぶは肺病を患って呉の海軍病院に入院した次郎と再会。高知では空襲が発生し、焼け野原の中、のぶは命からがら家族と再会。そしてついに、日本は敗戦を迎えるのでした。

おはむ
おはむ

やっと終戦を迎えますが…自分の信じていた正義は一体どこに?あまりにも大きな犠牲…ここから人々は立ち直れるのでしょうか。

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【実話①】やなせたかし氏が作った紙芝居「双生譚」と父の言葉

ドラマで嵩が描いた「双子の島」は、やなせたかし氏の実体験に深く基づいています。やなせ氏は福州に駐屯した際、宣撫班の仕事を手伝い、模造紙に自作の絵と物語で紙芝居を制作していました。

物語のタイトルは「双生譚」または「双生児物語」1。内容は、“離れ離れに育った双子の兄弟が戦場で出会い、互いを傷つけると自分も痛むことに気づき、やがて兄弟だと悟って和解する”という寓話です。

ちゃはむ
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日本と中国の関係を“双子”に例えるって…反戦の理想がすごく伝わるよね。爆弾じゃなくて“絵”で心を動かすって、やなせ先生らしいよね…!

この物語はフィクションではあるものの、モデルとなったのは実の父・柳瀬清氏の思想です。

やなせ氏の著書には、「東亜の存立と日中親善とは双生の関係だ」と父が東京朝日新聞で働いていた頃に書いていた文章が元になっていると明かされています。2

紙芝居は大ヒット。娯楽の少ない農村地帯では村人が殺到し、紙芝居を楽しみに集まったといいます。中には、紙芝居が終わったあとに住民から「ごはん食べていきませんか?」と声をかけられることもあったそうです。

紙芝居を見ていた福州の人は「日本と中国が戦争をしている」ということを信じてくれず、“あれは他国(上海)の話だ”と言っていたのだとか。

おはむ
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やなせたかし氏の著書からは、地元民との対立はあまりないように書かれています。日中戦争当時、福建省の長官夫人は日本人で親日的な土地だったそう。

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【実話②】空腹ほど辛いことはない!飢え・行軍・“命の重さ”の記憶

一方で、やなせ氏の戦争体験には極限状態のリアルも刻まれています。紙芝居での平穏な日々の後、日本軍は“上海決戦”のために移動を開始。やなせ氏たちは、1日40キロもの距離を徒歩で行軍しなければならない過酷な状況に置かれます。

途中、やなせ氏は蚊帳や手榴弾といった“命を守る・奪う”道具を次々と捨てることを選びました。蚊に刺されてマラリアにかかるリスクよりも、「重くて歩けない」ことのほうが現実だったからです。

ちゃはむ
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“生き延びるために手榴弾を池に捨てた”…命の判断がリアルすぎる…。さらに行軍の途中、実際に仲間の数人が戦闘で命を落としたとも語られています。

自らは後方部隊にいたことで奇跡的に助かったやなせ氏ですが、だからこそ“生き残った自分”に対する葛藤もあったようです。

福州で駐屯していた頃、現地の住民に対しては「腹を空かせた正義の味方」として接したやなせ氏。略奪せず、規律を守り、正義のつもりでいた…その“矛盾を抱えたヒーロー像”は、のちの「アンパンマン」にも通じているのかもしれません。

おはむ
おはむ

腹ぺこでも人を助ける…アンパンマンの原点がここにある気がする…。スパイはもちろん、怪しいスパイ(二重スパイ?)もいっぱいいたそう!

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【実話③】岩男の死に重なる“弟の姿”

第12週の最大の衝撃展開といえば、少年・リンによる岩男の射殺です。「親の仇」という怨恨を抱えながらも、情が芽生えていた相手に引き金を引いたリン。最期に岩男が「ようやった……これでええがや」と言い残す姿に、視聴者は言葉を失いました。

このシーン、実在のやなせたかし氏の人生に直接のモデルがあるわけではありません。しかし――やなせ氏の回想には、「戦友を残して逃げたかもしれない」という、戦争の“やましさ”が刻まれています。

上海へ向かう行軍の途中、迫撃砲が飛び交い、将校が倒れたとき。付き添うべき兵士が残る中、やなせ氏たちは“逃げるしかなかった”といいます。

「自分も残っていたら、捕まり、なぶり殺されていただろう」と理解しつつ、「置いてきた後悔」は決して消えることがなかったのでしょう。

ちゃはむ
ちゃはむ

“命を選ぶために誰かを置いてきた”…戦争の後遺症ってこういうことなんだね。八木上等兵が嵩に向けて語ったセリフが心を刺します。

八木が問う、「卑怯者は忘れることができる。だが、卑怯者でない者は忘れられない――お前はどっちだ?」――これこそが、戦争を生き延びた者にしか持てない“痛みの哲学”と言えるのかもしれません。

おはむ
おはむ

ドラマでは、戦争を“終わった出来事”としてじゃなく、“残り続ける痛み”として描いてくれたんだね◎戦争体験は、今後の嵩の創作活動全てに影響します。

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【比較表】ドラマと実話の違いは?重なり、関係性を解説

要素ドラマ(嵩)実話(やなせたかし)
紙芝居の話「双子の島」
争いをやめて共存する物語
「双生譚」
相手を殴ると自分も痛む、日中の兄弟関係を描写
食糧難康太が略奪寸前、卵を分け合って泣く「空腹でも住民からは奪わなかった」と誇りを持って回想
岩男の死リンに撃たれ、
「ようやった」と言い残して死亡
明確なモデルは不明
だが“戦友を置き去りにした苦悩”に通じる
戦地福建省→飢餓→上海決戦へ
(照りつける太陽の下、倒れる)
福州に駐屯後、上海まで過酷な行軍
(途中マラリアで2週間ほど寝込む)

このように見ていくと、ドラマはフィクションでありながらも、やなせ氏の“記憶の地層”を丁寧にすくい取っていることがわかります。

ちゃはむ
ちゃはむ

“違い”があるからこそ、ドラマと実話の両方に価値があるね。戦争を“描いた人”の人生を、ドラマで追体験できるってすごい…!

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実父の言葉はやなせ氏の中に宿る!第12週の見どころと今後の展開予想

第12週の終盤、嵩が幻の中で聞いた父・清の言葉は、そのままやなせたかし氏の人生観にも通じるものです。

このメッセージは、戦後にやなせ氏が命をかけて描き続けた『アンパンマン』の原点とも言えるでしょう。誰かのために命を使うヒーローが、軍服の下にいた紙芝居作家・嵩の延長線にいるように見えてきます。

おはむ
おはむ

“困ってる人を助ける”って…アンパンマンの心そのままだね。戦地で“喜ばせる”ことを選んだのが、あのヒーローにつながってるなんて…!

また、八木の問い――「卑怯者は忘れることができる。だが、卑怯者でない者は、忘れられない」

このセリフは、嵩が“どう生きるか”を考える大きな転機になると同時に、私たち視聴者にも「記憶」と「責任」について問いかけてきます。

そして戦後。嵩はどう生き、どんな道を選ぶのか?のぶと次郎の“心の距離”は、終戦を経てどう変化していくのか?「命をどう使うか」が浮き彫りになるのが、これからの見どころです。

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まとめ:“生き残ること”の尊さが胸に響く12週

第12週は、戦時下のドラマとして最大の山場とも言える展開が詰まっていました。

  • 飢えと略奪の葛藤
  • 岩男の死という衝撃
  • そして紙芝居に込められた「希望」

この三重奏が見事に交錯し、「生きるとは何か」を静かに、でも力強く問いかけてきます。

やなせたかし氏の実話と並べて見ることで、ドラマの一つひとつのセリフや出来事が“本当にあったこと”として立ち上がってくるのです。

ちゃはむ
ちゃはむ

“正義の味方”が泣きながら卵を食べるシーン、忘れられないよ…。“忘れられる者か、忘れられない者か”って、今こそ考えるべき言葉だね。

『あんぱん』という作品が、ただの感動物語ではなく、記憶を次代に渡すための“希望の遺書”であることを実感させられた一週間でした。

おはむ
おはむ

でもまさか、岩男くんも死んじゃうなんて!今も世界で争いは絶えないけど、共に歩む道を選んでほしいと願わずにいられません。

≫『あんぱん』今週のネタバレ全まとめ!週末振り返り&来週の展開予想【朝ドラ2025】

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参考図書・資料

  1. 戦場体験が問いかける「生存」とナラティブ(立命館大学国際平和ミュージアム) ↩︎
  2. ぼくは戦争は大きらい(やなせたかし) ↩︎

コメント

mina

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