朝ドラ『あんぱん』第24週(116話〜120話)「あんぱんまん誕生」は、ついに国民的ヒーロー・アンパンマンの原点が描かれた重要な週でした。
映画『千夜一夜物語』で開花するキャラクターデザインの才能、手塚治虫(ドラマ内では手嶌治虫)との交流、そして“おじさんアンパンマン”から本格的な“あんぱんまん”への進化――。
さらに、のぶの信念と東海林の「逆転しない正義」という言葉が、アンパンマン誕生の背中を押します。今回は、第24週のあらすじと実話の見どころをまとめました。
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【ネタバレ】あんぱん24週「あんぱんまん誕生」あらすじ:116〜120話
第24週は、嵩が再び「おじさんアンパンマン」を描き始めたことから始まります。戦場で空腹の兵士にパンを配るという切実なストーリーは、嵩の戦争体験と直結していました。

弱いけど優しい…!アンパンマンの原型は、やっぱり“空腹”というテーマだったんだね。
嵩が仕事を抱える中、柳井家を訪れたのは手嶌治虫。のぶが点てたお茶を飲みながら「映画は人生観を変えるものであるべき」と語る姿は圧巻でした。その言葉にのぶも「戦争を繰り返さない映画を」と願いを託します。
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お茶をたててもらいに来た手嶌🍵
「映画は、見た人の人生観が変わるほど、とびっきり面白いものであるべきなんです。僕は、戦意高揚のための映画なんて、もう二度と見たくない」
🔻手嶌の戦争体験は…https://t.co/YfXmoO7gXK#今田美桜 #北村匠海 #眞栄田郷敦 pic.twitter.com/2jCEPEGOxr
一方、編集者・本間詩織は「次回作は何でも歓迎」と嵩に依頼。しかし、のぶが差し出したのは『あんぱんまん』でした。渋々読み進めた詩織は掲載を承諾し、初めて雑誌に掲載されることになります。ところが大人たちの反応は冷たく、登美子は「最悪」と酷評されてしまいます。
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『アンパンマン』を読んで、吹き出す登美子🤭
「そんなにおもしろいですか!?」
「最悪ね」
🔻ハンサムじゃないし、汗っかきだし…😒https://t.co/o9IAacEOxT#今田美桜 #江口のりこ #松嶋菜々子#朝ドラあんぱん pic.twitter.com/WX8aMbhvUN

せっかく作品が日の目を見たのに、ショック…!でも…大人には理解されなくても、のぶはあきらめなかったんだよね。
のぶは子供たちに直接読み聞かせを開始。しかし反応はイマイチ…。それでも挑戦を続ける中、嵩が監督を務めた『やさしいライオン』は高評価を得て、登美子ですら涙を流すほどでした。
1973年、東海林が柳井家を訪問。のぶが「アンパンマンは格好悪くていい、弱くていい」と語ると、東海林は「逆転しない正義を見つけたんだな」と言葉を残します。
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のぶと嵩にとって、アンパンマンは真のヒーローだと聞いた東海林は…
「おまんらあはついに見つけたねや、逆転せんもんを…」
「もっとこじゃんと、あのオンチャンを描け」
「のぶは、こじゃんと応援せえ」#今田美桜 #北村匠海 #津田健次郎#朝ドラあんぱん pic.twitter.com/JDCby1IQM7
その直後、彼が病を押して会いに来ていたことが判明。別れの後、嵩は突き動かされるように筆を走らせ――“あんぱんまん”がついに誕生するのです。

きたーー!戦争体験と“逆転しない正義”、全部が結びついて“あんぱんまん”になったんだね。

映画『千夜一夜物語』とやなせたかし
第24週で大きく描かれるのが、映画『千夜一夜物語』です。虫プロが総力を挙げて制作した大人向けアニメーションで、手塚治虫が手がけた意欲作でした。
やなせたかし(嵩のモデル)がキャラクターデザインを任された背景には、当時の画風があります。戦後の彼は大人向けの漫画や詩集を描き、女性像にはエロティシズムや憂いが漂っていました。その独特の感性を手塚治虫が評価し、白羽の矢が立ったのです。

実は何でも描ける、やなせさん✨“やなせたかし=アンパンマン=子ども向け”のイメージしかなかったからビックリ…!
現場では手塚治虫の完全主義が炸裂。虫プロは徹夜続きの過酷な制作環境で、やなせたかしは必死にキャラクターを描き続けました。そこで彼は「自分にはキャラを生み出す力がある」と気づき、のちのアンパンマンに繋がる“キャラクターデザイン”の才能を開花させます。

大ヒットしたのに赤字って…エンタメ業界あるあるすぎる!でも、この経験がなかったら“あんぱんまん”も生まれなかったんだね。

手塚治虫からのお礼と『やさしいライオン』
『千夜一夜物語』が大ヒットを記録した1969年。手塚治虫(ドラマ内では手嶌治虫)は、その成功の立役者のひとりである嵩に「お礼」を申し出ます。
それは単なる食事や金銭ではなく――「制作費はすべて自分が出すから、好きな短編アニメを作ってほしい」という破格の提案でした。

え!?お礼のレベル超えてる!“ポケットマネーで映画一本作らせる”なんて、さすが漫画の神様…!
虫プロの幹部は猛反対しましたが、手塚は自ら資金を用意。こうして誕生したのが、やなせたかし初監督作品となる28分の短編アニメ『やさしいライオン』です。

すごい!“やなせたかし=アンパンマン”って思ってたけど、実はアニメ監督としても評価されてたんだね。
この経験でやなせは「キャラクターデザイン」と「映像演出」の手応えを確信。後のアンパンマン創作に繋がる大きな自信となったのです。
\手塚治虫との実話はこちら/
あんぱんまん誕生と初期の反応
1973年10月、ついに月刊絵本『あんぱんまん』(フレーベル館刊)が発売されました。初期タイトルはひらがな表記の「あんぱんまん」。現在知られる“アンパンマン”へ進化する前の第一歩でした。
ところが、発表当時は「自分の顔をちぎって食べさせる」という設定が大人には理解されず、編集部からも「やなせさん、この作品は一冊きりにしてください」と酷評されます。

えー!?今じゃ国民的キャラなのに、最初は“不評”スタートだったんだ…!
確かに、顔を食べさせる=自己犠牲という表現は重すぎ、当時の絵本界では異色。大人の多くは“気味が悪い”と感じてしまったのです。
しかし、幼稚園や保育園に置かれると状況は一変。子どもたちは『あんぱんまん』を繰り返し読み、ボロボロになるまで愛しました。

大人には理解されなくても、子どもは“やさしいヒーロー”をちゃんと感じ取ったんだね。すごい✨
こうして大人に不評、子どもに熱烈支持というギャップを抱えながら、『あんぱんまん』はじわじわと浸透。やがて国民的ヒーローへの道を歩み始めます。
\24週の解説動画はこちら/
\実話は著書でも確認できます/

まとめ:24週は“あんぱんまん”誕生のターニングポイント
朝ドラ『あんぱん』第24週は、“あんぱんまん”がついに誕生するターニングポイントでした。
映画『千夜一夜物語』の成功と手塚治虫からの破格の支援、『やさしいライオン』での成功体験――。これらが重なり、嵩=やなせたかしのキャラクターデザインの才能が確信に変わっていきます。
一方で、初期の『あんぱんまん』は大人に酷評されながらも、子どもたちの心を確実につかみ、幼稚園・保育園でボロボロになるほど愛読されました。
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— 朝ドラ「あんぱん」公式 (@asadora_nhk) September 11, 2025
「…命を削って、会いに来てくれたんだな…」
全神経を研ぎ澄まし、何かに突き動かされるように描き始めた嵩✍
🔻ついに誕生したのは、みんながよく知る…https://t.co/hdTft6hlDb#今田美桜 #北村匠海#朝ドラあんぱん pic.twitter.com/YpmBb1kPpQ

大人には伝わらなくても、子どもには響いた。“弱くて優しいヒーロー”ってそういうことだよね。

24週は、アンパンマンが“失敗から生まれた成功作”だったことを改めて教えてくれた週だったなぁ。
国民的キャラクター誕生の裏にあったのは、戦争体験から紡がれた“逆転しない正義”、そして子どもたちの素直な反応でした。24週は、のちの大ブレイクを予感させる原点の物語と言えるでしょう。
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