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【TOKAGE 警視庁特殊犯捜査係】原作ネタバレ感想&読む順番📖結末は、違う事件へと変貌する――!

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2024年6月30日放送のスペシャルドラマ『TOKAGE 警視庁特殊犯捜査係』。主演は反町隆史、原作は今野敏──と聞いて、「よくある警察アクションもの」と思った方もいるかもしれません。

でも原作のTOKAGEシリーズ(「TOKAGE 特殊遊撃捜査隊」(朝日文庫))は、それだけでは終わりません。

警視庁のバイク部隊・通称“トカゲ”の活躍を描きつつ、その裏には表と裏がすり替わる事件構造、地味な新人刑事の成長、そして意外なことに、記者コンビの人間ドラマまで盛り込まれているんです。

この記事では、原作小説のTOKAGEシリーズ全3作のあらすじ、感想・考察を紹介。読む順番、各タイトルの意味、事件の構造、記者たちの成長に焦点を当てて、“読む前よりも読みたくなる記事”を目指してまとめました。

きゅんはむ
きゅんはむ

ドラマから原作に興味を持った方は要チェック!感想考察については、一部ネタバレを含みます。結末の他、ミステリアスなTOKAGEの仕事も見どころです◎

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【ネタバレ】TOKAGEシリーズを読む順番は発売日順!全3作のあらすじ概要

📘読む順番はこちら → ①TOKAGE → ②天網 → ③連写

まず知っておきたいのは、TOKAGEシリーズは1冊ずつ完結する形式ですが、登場人物の成長や記者コンビの関係性は順を追って読むことで深みが増していく構成になっています。

きはむ
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特に主人公・上野の成長や、東日新報コンビの変化は、シリーズ通して読むからこそ味わえる醍醐味です。

『TOKAGE 特殊遊撃捜査隊』|誘拐事件の裏にあった“狂言”

記念すべき第1作では、大手銀行の行員3名が誘拐され、身代金を要求される事件が発生します。ところが、捜査が進むにつれて事件は思わぬ方向へ。

実はこの誘拐事件、誘拐された側が仕組んだ“狂言誘拐”だったという衝撃の展開。表面上の被害者が、実は加害者だったという構造が、このシリーズの“事件の裏”を意識させる導入として強烈に印象に残ります。

きゅんはむ
きゅんはむ

えっ、誘拐された人たちが…犯人!? 中盤に誘拐された人が無傷で解放されたところから予想していたけど…第一弾から一筋縄じゃいかない事件…!

また、主人公・上野はこの時点ではまだ新人のトカゲ隊員。ベテラン隊員や冷静沈着な高部係長のもとで、失敗を重ねながらも成長していく姿が描かれます。

『天網 TOKAGE2』|バスジャックの真の目的とは?

2作目では、3件のバスジャック事件が同時に発生するという異常事態。犯人からの要求は一切なく、ただバスが乗客を乗せ、ひたすら走行するという不気味な展開が続きます。

やがて浮かび上がるのは、「どのバスが最後まで捕まらないか」をネット上で賭ける“バスダービー”という、現代的で悪質なオンライン犯罪。つまり、バスジャックそのものが目的ではなく、ネット賭博の“エンタメ”として命が利用されていたのです。

きはむ
きはむ

バスジャックがゲームの駒みたいに扱われてる…!ちなみに、原作は2010年2月に出版されているので、当時としてはネットを利用した斬新な視点だったのかも。

この事件で上野は初めて“トカゲチームのリーダー”を任されます。年上のベテラン隊員たちを前に、自信を失いかけながらも、少しずつ“チームを率いる”意識が芽生えていきます。

『連写 TOKAGE3』|宝石強盗へ変わる犯行の裏側

3作目は一見、連続するコンビニ強盗事件が舞台。しかし、物語はただの強盗劇では終わりません。

犯人たちの真の狙いは、宝石展示イベント『オリオンの三つ星』に展示される希少宝石だったのです。

その過程で、上野の特殊能力――“フォトメモリ(写真記憶)”が鍵を握ります。バイク追跡中に見た光景を正確に記憶する力が、事件の真相へと繋がっていきます。

一方で、犯人の動機や目的に最も早く気づいたのは、なんと東日新報の記者・湯浅と木島。事件解決の決め手は、彼らが書くべき記事の準備から始まっていた、という構成が秀逸です。

きゅんはむ
きゅんはむ

え〜っ、トカゲじゃなくて新聞記者が先に気づくの!? ちょっと地味だけど、カッコいい働きしてる…!

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タイトルの意味を考察|なぜ『TOKAGE』『天網』『連写』なのか?

TOKAGEシリーズのタイトルは、どれも作品の事件構造やキャラクターの立ち位置と密接に結びついています。単にカッコよさ重視のタイトルではなく、“読後に振り返ると深い意味を帯びてくる”のがこのシリーズの面白さです。

『TOKAGE』|“表に出ない者”の象徴

第1作のタイトルであり、シリーズ名ともなっている『TOKAGE』。これは、警視庁のバイク部隊・通称“トカゲ”を指します。

この名称は、陽の当たらない裏方の存在を象徴しています。派手な突入や交渉の場に立つのではなく、静かに後を追い、正確に核心を突く追跡者たち。まさに、影に潜むトカゲのような存在です。

きはむ
きはむ

トカゲって、地味だけど素早くて、気づいたらそこにいる…まさに覆面捜査向き!ってゆーか、ドラマでは反町隆史さんのバイクシーンが超絶楽しみ…!!

『天網』|逃れられぬ正義の“網”

第2作のタイトル『天網』は、「天網恢恢疎にして漏らさず(てんもうかいかい そにしてもらさず)」という中国の古典に由来します。意味は、天の正義の網は広く粗くとも、必ず悪を捉えるというもの。

この作品では、犯人たちが仕掛けたネット上のバス賭博こそが、現代の“網”と言えるでしょう。そして、それに気づいた記者や警察が、別の網を張り、犯人を逃さない。見えない「正義の網」の戦いがテーマとなっています。

『連写』|記録と記憶、そして“見逃さない力”

最終作『連写』は、主人公・上野の持つ記憶能力=フォトメモリを指しているとも解釈できます。彼は、バイクで走行中に見た映像を“連写”のように記憶するのです。

また、犯人たちが恐れていたのも「記録されること」でした。カメラ、防犯記録、そして記者たちの取材──。“見逃さない”というキーワードは、個人の才能(上野)と社会の監視(報道)の両面にかかっているのです。

きゅんはむ
きゅんはむ

『連写』は、ただのカメラ用語じゃない!トカゲも記者も、“記録する力”を持ってた✨ってゆーか、原作の主人公は新聞記者コンビに存在感が負けてるような…?

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【感想】事件の本質が毎回“変貌”する構造が面白い

「誘拐=身代金目的」「強盗=現金狙い」──誰もがそう思うでしょう。ですがTOKAGEシリーズでは、そんな“常識的な事件像”が毎回裏切られます。

読者は予想しながら読み進めているつもりでも、いつのまにか“本質のズレ”に気づかされる構造が仕込まれているのです。

狂言誘拐から始まり、社会の“歪み”へ

第1作では、誘拐されたと思われた行員たちが、実は自作自演の“狂言誘拐”だったという真相が明かされました。その背景にあったのは、組織の中で抱えていた不満や鬱屈。

きはむ
きはむ

犯罪に見えるものの裏側には、社会構造の歪みや弱者の声が絡んでいたのです。犯人=悪って思い込んでたけど、どこか“共感してしまう”部分もあったかも…?

こうした“ズレた動機”は、第2作・第3作でも一貫しています。今野敏作品の中でも、このシリーズはとりわけ事件構造のずらし方が巧妙で、謎解き以上に人間模様に心を動かされます。

「本当に悪いのは誰か?」を問う構成

TOKAGEシリーズでは、登場人物たちが常に「見えているものの裏」を掘り下げていきます。表向きは犯人らしく見える人物が、実は事情を抱えた協力者だったり、黒幕がもっと遠い場所にいたり…。

読者の側が「あれ、この人怪しい…」と先に気づけることもあり、読みながら参加しているような感覚になるのも魅力です。

きゅんはむ
きゅんはむ

途中に「おや…?」という箇所が随所にあるので、読者も主人公と競争できる感じ!“犯人は誰か”より、“なぜこうなったのか”を考えさせられる構成だね◎

単なるミステリーではなく、社会的なテーマも併せ持つリアル寄りの警察小説として、今野作品らしいバランスが光っています。

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【見どころ】東日新報コンビに注目!記者たちの“成長ドラマ”

トカゲ隊員たちが表立って捜査にあたる一方で、シリーズを通して意外と深く描かれているのが、新聞記者コンビ・湯浅と木島の成長です。

「記者」という立場から見た事件のリアル、そして新聞記者コンビの関係の変化こそが、このシリーズの隠れた人間ドラマの軸かもしれません。

1作目|湯浅の孤軍奮闘と“使えない後輩”木島

1作目では、事件を追って東京から大阪まで取材に行くベテラン記者・湯浅に焦点が当たります。そこに現れるのが“ネット世代”の若手・木島。足で稼ぐ取材を信条とする湯浅には、まったく信頼できない存在として描かれます。

きはむ
きはむ

最初は完全に“うっとうしい若造”って感じだったね…湯浅のイライラも分かるかも?世代間の感じ方の違いがリアル…!

記者としての矜持がぶつかる初対面の2人。ですがこの“ギャップ”こそ、後の成長に繋がっていきます。

2作目|ぶつかりながらも「補完関係」に

第2作では、木島が東京に異動してきたことで再びタッグを組むことに。相変わらず湯浅は不満を抱きつつも、木島の情報収集力の正確さと早さを認めざるを得なくなっていきます。

きゅんはむ
きゅんはむ

“ネットで得た情報”も、ちゃんと裏を取れば武器になるってことだね。アナログとデジタル。ぶつかり合う価値観は、少しずつ“補い合う関係”へと変わっていきます。

3作目|湯浅が気づく木島の“本質”

最終作では、湯浅の内面に明確な変化が現れます。木島が「スクープを追わず、効率的に正確な記事を書くことを目指している」と気づいた湯浅は、自身の価値観にも疑問を抱くようになります。

これは、ただの“若手成長物語”ではなく、ベテラン側のアップデートの物語でもあるのです。

きはむ
きはむ

湯浅さん、自分が正しいって信じてたけど、ちゃんと見直せる人だったんだね…かっこいい!この2人、もしかして最強コンビかも…?

最終的にはこの2人が、事件の真相に最も早く気づく存在となります。脇役のようでいて、読者が感情移入しやすい“もう一つの主役”と言える存在です。

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主人公・上野数馬の成長と“脇役感”の妙

上野数馬は“トカゲ”という特殊バイク部隊に所属しながら、どこか目立たない、地味な存在として描かれ続けます。

ですが、それが逆にリアリティを生み、読者にとっては“応援したくなる主人公”として機能しているのです。

SITでも“目立たない”新人という描き方

シリーズを通して、上野は「新人」的なポジションを崩しません。第2作ではリーダーに任命されるものの、周囲のベテランに圧倒され、自信を失う場面も描かれます。

きゅんはむ
きゅんはむ

主役なのに、主役らしくない…でもそこが人間らしくていいのかも。ドラマ版の主役は反町隆史さんだけど、原作小説はドラマより若い上野が見られます◎

派手な推理や単独行動はほとんどなく、“組織の一員”として成長する姿にこそ、今野作品らしい等身大のヒーロー像が詰まっています。

白石涼子との関係性も見どころ

上野とコンビを組むのが、年下ながらキャリアは上の白石涼子。冷静沈着で、時に厳しい指導をする彼女は、物語の中で上野にとって“指針”のような存在になっていきます。

今後、この2人の師弟関係がどう発展していくのかも、シリーズを追う中での注目ポイントです。

きはむ
きはむ

白石さんは頼りになる“先輩感”がたまらない…!ナイスバディでクール…隠れファンが多いって…絶対カッコイイやつ!ドラマ版にはいないのかな?気になるよ~。

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まとめ|事件の“ズレ”にこそ、今野敏の真骨頂

TOKAGEシリーズは、ただの刑事ミステリーではありません。

誘拐事件の裏には狂言、バスジャックの裏にはネット賭博、強盗事件の裏には宝石強奪―――。

一見すると分かりやすい事件も、その奥に潜む“本当の目的”が少しずつ浮かび上がり、読者の意表を突きながら物語が展開していきます。

トカゲ隊員の地道な捜査とともに、社会の歪みや報道の在り方にまで踏み込んでいく構成は、読後に静かな衝撃を残してくれます。

そして、気づけば感情移入しているのが、事件を追い続ける記者コンビ・湯浅と木島。時代や価値観の違いを超えて互いを認め合う2人の姿は、シリーズを通してじわじわと心に残る成長ドラマでした。

「表に見えるものがすべてではない」──それは犯罪捜査に限らず、人間関係にも通じるテーマなのかもしれません。

きゅんはむ
きゅんはむ

ぜひ、読む順番通りに原作のTOKAGEシリーズを体験してみてください。派手さよりも、静かな“変化”と“気づき”に満ちた3部作です。

≫【TOKAGEは実在する?】警視庁“バイク部隊”モデルは?特殊犯捜査係とトカゲの関係

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